ライブなどで使用するアンプの出力

ライブなどで使用するアンプの出力 スピーカーを駆動するアンプは、CDプレーヤーやレコードプレーヤーからの音声信号を増幅してスピーカーに送る働きをしています。家庭用でもプロ用のPA機材であっても目的や用途は異なるものの、その動作は同じです。
家庭で音楽を聴く場合は、数ワットの出力を持つアンプでも十分な音量を得ることができますが、屋外でのライブ会場などでは数十から数百ワットのスペックを誇る機材が用いられます。音量だけに注目するのであれば、これらのスペックで事足りますが、音質にこだわるオーディオマニアは出力だけでなく、歪みや余裕度についても注目をしながら機種選択をしています。
スピーカーは、アンプの駆動によって電気信号が音声信号に変えて音を出すのと同時に、ユニットが発電機となってアンプ側に逆起電力として戻ってしまいます。低音部を担うウーハーはこの傾向がとても強く見られます。ある程度の余裕を持った出力の機器では、こうした逆起電力にも負けずにユニットをドライブできます。この性能を表した指標がダンピングファクターと呼ばれ、出力を示す単位のワットと同様に選択時の重要な項目となっています。

アンプの上の空間は放熱のために空ける

アンプの上の空間は放熱のために空ける アンプを設置する場合、気になるのが上面で、空間をあけるよう指示されていることが多いです。
これは実際にその通りで、少なくとも10センチ以上は空けたいところです。重ね置きは原則として不可で、ラックの後ろや横が遮蔽されていない場合でもそうした措置が必要になります。理由は数センチ程度の空間の場合、十分に熱が抜けずにこもってしまうからです。熱せられて空気が逃げられない状態になると、内部の熱を持つパワートランジスタなどがダメージを受けやすくなります。
アンプを使用している最中、内部の素子の周辺はさわれないくらいに熱くなっているので、冷やすことが大事です。電解コンデンサー等は、使用許容温度の限界近くで使用するより少し低い温度で使用する方が劣化はしにくいです。特に夏場は温度急上昇の恐れがあるので、放熱効率をしっかり考慮してやる必要があります。アンプなどのオーディオ機器類は熱と湿気が大敵になるので、機器類の寿命を延ばすためにも10センチ以上は空けるようにしましょう。